囁き
「っぁぁああああ……、ダメッ!! あん、イク、いっちゃう、っうあんあんあああああ」 嬌声を上げてアンパンマンにすがり付いているバイキンマンは、浅く荒い息を何度も繰り返した。汗なのか精液なのかどちらのものともわからない液体が身体に張り付いて気持ちが悪い。 「バイキンマン」 向き合うように抱き合い、膝の上に座る形でバイキンマンはアンパンマンのペニスを受け挿れている。 奥深くまで抉られ、突き上げられ、アンパンマンの逐情を体内で受け止めたばかりであった。数え切れないほどに経験していることだけれども、体内で受け止めるその感覚に慣れることは出来ない。 「っああ」 僅かにアンパンマンが腰を揺らすと、奥に放たれた精液が体内に埋まったままのペニスによって掻き回され、引かない快楽の波と一緒に体内に広がって行く。更にアンパンマンが動くことによって生み出された淫靡な音がバイキンマンの耳朶を直撃する。 クチュクチュ。 恥ずかしくて耳を塞ごうとした腕をアンパンマンに掴まれてしまった。 「ちゃんと、聞いてごらんよ。僕のペニスがバイキンマンの中で喜んでいる音がするよ」 その上、耳元でアンパンマンは淫らな言葉を口にする。 クチャクチャ、ヌチャリ。 「イイって、バイキンマンのアナルも言ってるよ」 からかいが半分含まれていると分かっていても、恥ずかしくて何も言い返せない。顔を伏せ、口唇を噛んで羞恥に耐えるけれども、身体は自然とアンパンマンの腰の動きを追いかけるように蠢いてしまう。 「僕がどれだけ、バイキンマンの中に出したか検査してみようかな」 ゆっくりとバイキンマンがその台詞の意味を理解できるように、アンパンマンは二度同じ事をバイキンマンに囁いた。バイキンマンはイヤイヤと幼子のように首を横に振る。 足を大きく開げられ、アナルに指を挿れられ、掻き出された時のことを思い出すと恥ずかしくてそのまま消えてしまいたいくらいになってしまう。 「なら、どうしたい」 アンパンマンの手口は分かっている。自分にアンパンマンを求めるようなことを言わせたいのだ。それが愛情から来るものだと知っていても恥ずかしさは消えない。 捕まれた腕をアンパンマンの首に回そうとすると、その拘束は簡単に解かれた。そのままアンパンマンに抱きついて、小さな声で呟く。 「このまま……して」 「じゃぁ、パイキンマンのアナルから僕の精液が零れるくらいグッチョングッチョンにして、欲しいの」 アンパンマンはやはり意地悪い台詞をバイキンマンに投げつけてくる。 「うん」 バイキンマンは吐息と同じくらいささやかな返事をする。 解放してもらえるはずもない。 恥ずかしいけれども、バイキンマンも解放して欲しいわけではないのだ。身体は快楽を求めているし、心はアンパンマンの存在を認めている。彼と一緒に居る為に王子としての全てを捨てて来たのだ。 「僕の可愛いバイキンマン。心配しないで、君が気絶するくらい愛してあげる」 そう囁くと更に激しく腰をグラインドさせた。 すると、その動きに合わせたようにバイキンマンの甘い嬌声が、再び部屋に響き始める。 「っああん、ッい…。アンパ……ッン……、はぁん」 |
The fanfictions are written by Kurataki Humiharu since'19/10/06