愛のサル山日記 番外編



『キッキ』
「ジェット」
『キュルギキキ』
「アルベルト」
『キキキ。キキキギァイキキキキキィィキキ。キキキキイキキキキキキキンギャキキキャ』
「大丈夫か。怪我の具合はもういいのか。まだ包帯も取れてないんじゃないか」
『ギキギョキギギ』
「大丈夫だ」
『キキキ、キキキキキッキキシ』
「しかし、痩せてしまってるし」
『キュ』
「うん」
『キキキキキキギッキキキンギキ』
「本当に戻ってきたんだな」
『キュ』
「うん」
『キキキリ、キッキ』
「お帰り、ジェット」
『キュ、キギィキ、キュル』
「うん、只今、アル」
『キキ、キンキキキキギキキッキ。キキキキキッキキ。キキキ、キンキキキキキキキ、キキキキギキキォキキキッキャキキキキッキキキッキキキギ……、キキギキュキキナッキキギ』
「オレ、本当に寂しかった。帰りたかったよ。皆に、あんたに会いたくて、早く怪我を治さなくっちゃいけないってわかってたけど……。メシが食えなかったんだ」
『キキギッキ、キキキキッキ。キキキキンキキキキキキキキキキキキキキキキキギキキキギィィギンキキュキッキキッキキキキギ。ギュギュキョキギッキキッキキキキキキ……、キキキキキキ』
「俺だって、寂しかった。飼育員や博士達にお前の様子を窺うのに随分と躍起になったもんだ。重症だって言ってたからな……、博士達も」
『ギキ、キキキキギキキキィキ』
「でも、今は寂しくないよ」
『キキ、キキキキキキキキギキキキキキキキギ、キキギキンギゥキキキル』
「ああ、これからはお前が快復するまで、俺が面倒みてやる」
『キュ、キキキキキキキキキキキキキキキキギ、ギュキキ、キンキキキュッキュギキキ』
「うん、博士達は優しくしてくれたけど、やっぱり、あんたと一緒がいい」
『キキ、キキキキキギキ、キキキギゥキョキ。キュルキキキ、キッキキギキキキキ』
「ああ、取り敢えずは、ほら移動しよう。歩けるな、ゆっくりでいいから」
『キュ』
「うん」
『ギョーキキギ、キキキギキ、キキキギィキキキッキキキキィイキョキキ、キキキギキキギギキィキキキキルキキキギキョキキキィキキキキンギギ』
「ジョー達、皆がな、お前が何時帰って来てもいいように、お前が身体を回復させる為の場所を用意していたんだぞ」
『キュンキュ。キキ、キンキキキキッキキキキキゥキキキィ』
「ありがとう。オレ、本当に帰ってこられて嬉しい」
『キンギキキキギキッキッキキキキキキキキキィキキッ』
「今度は何があったってお前を離さないさ」



「本当に、ジェットとアルベルトは仲良しさんじゃのう」
 と二匹の様子を見ながら温かな笑みを浮かべるコズミ博士の姿があった。





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